『忠実に再現』てのはネタなんだよ

http://webun.jp/news/O500/knpnews/20140601/101793

 富山のさまざまな風物を読者投票でランキングし、ベスト5を決める「とやまキトキト100選」は第5回テーマ「伝統工芸」の投票結果がまとまり、「井波彫刻」が190票で1位となった。

おお、富山一位ねえ。大変な事だねえ。


http://nantomiyage.com/craft/7/
やったぜ。しかし拙い日本語だな?


さて、審査会の講評では「でかい」「高い」「アニメの解説が欲しい」との意見があったわけだが。
お説ご尤もな意見だけど、反論は有る。
「でかい」=「アニメに登場したものを再現したものです」
「高い」=「デザインが決まっている以上、単価下げるのには限界があります」
「一部の人にしか判りづらい」=「その通りです」
「アニメの解説を」=「アニメグッズでアニメの解説は荷が重過ぎます」

 
この品物は、アニメ恋旅を見たお客さんを第一ターゲットにしている。
父親の仕事をテンション低く手伝っている彫刻職人の息子が、自分の意思で一から作り上げたキーアイテムだが、本職の俺から言わせりゃ、出来の程は学生の工作レベルだ。
1・モデルのガマガエルどころか、カエルとしてデザインがおかしい。謎の尻尾とか。
2・量産化を考えていないから、手間ばかりかかる(これは量産化へのネックであって、劇中のような一品物としては間違い無いのだが)。
3・でかい。このでかさでは既製品のストラップ紐では通らないが、アニメを見る限りでは大型ストラップに必ず付いているカニカンも無い。

『近くて見えないカエル』は商品化の弱点になるこれら全てを受け入れ、P.A.WORKSの監修も入れ、ストラップ紐も紐と金具を別々に購入して俺が組み立てて、なるべく忠実に再現している。これは無駄だらけのネタ商品なのだ。
が、残念ながら講評にはこのいい意味での馬鹿馬鹿しさを上げている人が誰もいない。つまり審査会には『忠実に再現』の笑いどころが判らないんだろう。
再現するってのは笑いと驚き。エンターテインメントなんだけどな。こんな事なら俺の工夫点や苦労話を全部書けばよかったよ。
……そういえば、なんで観光推奨品に恋旅関連グッズが少ないんだろう。おかしくね?



あと「アニメの解説を入れるべきだ」って意見。そりゃパンフも配ってるけど……もうビックリだよ。
『アニメでアピールして、市に来てもらって、金を落としてもらう』。実も蓋もない言い方だがそういう観光モデルだと思ってたけど、順番違わないか?
遠路はるばるここまで来てくれた恋旅視聴者へのささやかなアイテムなのに、それで南砺市CMアニメのCMをしろとか、本末転倒だろ?
アニメの解説を土産品に入れるくらいなら、アニメそのものを流したほうがよっぽど効果がある。うちの店はワンセグ電波が届かないから、アニメDVDの貸与か、エンドレス再生できるようにアプリを改良してくれって何度もお願いしてるんだが。なかなかいい返事がもらえない。


それからもう一つ、市には言いたい事がある。
市内視聴者を増やすために、なんで役場のロビーに鎮座してる大画面TVで流してくれないのかね? いつ行っても「井波行政センターの屋上では太陽光発電を行っております」って半固定画面なんだけど。
発電した電気を大画面TVで消費するなら 発電自慢じゃなくて動画やれよ!!