より安く

観光客を当て込んでイカニモ土産物っぽい物を作ってみた。予価¥2000〜2800。
初日に食いついてきたお客は観光バスの運転手で、つまるところ
「付加価値の無いものは売れづらい。¥1000くらいで実用的なストラップとかあればいい」


はっはっは。

この店は「制作直販」であって「輸入品の土産屋」じゃないんですよ?



そんなもの作ったら、今度は別の、目の肥えた観光客(自称)が「ハナクソみたいなもの作ってないで、職人の仕事を見せろ」とか言い出すんだろ? 判ってるよ判ってる。いつもそうだからな。観光客はいつも自分こそがいいアイデアを持っていると思っているけど、そのアイデアは30年前からのTVや情報誌の丸丸受け売りオリジナリティ皆無で、先週の観光客も3年前の観光客も持ってきたんだよ。それで引き合いに出す商品はMAID IN CHINA。ああもうそのやり方は俺だって知ってるんだよ。
 
ええ企業努力はしますよ千円商品でも800円商品でも客が望むなら捻り出します。
でも1000円の「一流品」が欲しいなら、どうか量産品か外国製品を買ってください。俺みたいな三流店に来ないでください。もしも店に来て真剣に何かを考えてるなら、俺の日当を払う覚悟で来てください。
「お大尽」という人たちがいる。数寄者とかオタクと呼んでもいい。作り手として身も蓋も無いことを言えば「銭と心」を出してくれて「品と心」を受け取ってくれる人がお大尽なんで、それを銭も萌えもアイデアも出さずにに通ぶって一方的に講釈して禅問答をこっちに仕掛けてして安物なら一つだけ買うなんて言うなら¥0営業スマイルしか出せません。半可通を現場に押し付けないでください。

日本人は一流の国産品か安価な海外品かの二択ばかりだ。二流三流が生きられない世界にどれだけ一流が育つものか。30年前には食えていた内職とか、今はどうなっているんだろう? みんな餓死した?






レーザー彫刻機でも導入したほうがいいのかもしれん。職人の道に反するが。クッ!