インフレによる商品の粗製濫造 漫画的な意味で

二度三度( ロリータハッピーウィングな日々)

 同じ敵と三度戦うと、盛り下がるのである。少年漫画の話だ。
(中略)
しかし、三度目の再戦というのは激しく萎える。
 例えば、『ブリーチ』は再戦がやけに多い。現在は一護とグリムジョーが戦っていらっしゃるが、この二人の対決は数ヶ月前に既にやっているのである。おそらく、今回も決着がつかないだろうから、三回目が予想される。ちょっと前だと、一護と白哉がやけに何度も戦っていた。俺の記憶が正しければ、彼らも三度ほど戦っているはずだ。死神能力を消された時、橋の上、死刑台である。
戦いというのは格付けである。そして、面白い戦いとは格付けの変わるものである。二度までの再戦は格付けが変わる可能性を秘めている。だから、ドキドキできる。三度の再戦をトータルで考えると、格付けの変わらない戦いが一回はあるということになる。それが勝負勝や負勝負ならまだいいが、二連続勝利や二連続敗北は見るだけ無駄だということになる。

うーん。「帯をギュッとね!」では粉川巧の対藤田戦とか対鳶島戦は何度も行われたし、やりようによっては複数回対戦もいけると思う。
ブリーチのそれが面白くないのは戦いのインフレ化が酷い事と敵の強さに魅力が無い事が原因。
インフレ化ってのは「次々強い敵が出る」じゃなくて「技の価値が暴落」という意味でのインフレ。
粉川の背負い投げも悟空のかめはめ波もここ一番で威力を発揮するから必殺技なんで、折角命を削って手に入れた必殺技の戦歴が「ザコ一掃」だけとなりゃ、そりゃ盛り下がるわ。
敵の強さの魅力ってのは、ある程度具体的に描かれないとボケてしまう。藤田の内股は強化しながら何度でも出てきたし、アイシルのシンもネウロのXaiも強さの舞台裏をしっかり説明されている。ではグリムジョーは?
あと、毎度毎度「必殺技・以下次号→効かんなあ、必殺技・以下次号→まだまだ、必殺技…」なんてやってりゃ、刺激も有難味も薄れるな。