1300 国会図書館

竹内健「世界でいちばん残酷な話」「世界でいちばん孤独な話」「薔薇の悪魔」を。短編集だが、恐怖を味わいたいなら「薔薇の悪魔」>「〜コワイ話」>「〜残酷な話」>「〜孤独な話」の順番か。以下データ。

【世界でいちばん残酷な話】
「望郷の歌」:ゾウの墓の話を聞いた少年はグラウンドを横切る瀕死の蝶を追いかける。蝶の墓を見つけるために。
「おごそかな孤独」海岸で出逢った少年と少女。水溜りに海を見る少年は、少女の体に桜貝を移植する。
「氷の薔薇」:明日は海に行こうと言う少年。本を読む母。母が幸福になったら帰ってくると言った父。杉の木を指し黒い塔をみる母の真の幸福とは。
「虹の祭典」:続編。少年と帰郷した父は毎日公園を訪れる。しかし画才のある少年は、けして父にスケッチブックを見せない。
「青色の船出」:続編。父の発表するはずの学会に、少年は一人で現れる。中世欧州でいわれた「ワクワク」とは。人の成る樹木とは。

【世界でいちばん孤独な話】
「銀色のコレクション」:病気がちなリリは、今年も父の残した別荘で療養する。ある日現れた青年は未完の絵を見て、銀色のコレクションの話を始める。
暗黒星雲
「死神一〇六号」:転生を勧める死神に、父はもう一度同じような人生を願う。
「燈台は空の彼方へ」:不登校のイサムは海岸に巨大なロケットの絵を描く。ルミはそのロケットが岬の向こうで発射される事を知っていた。
「ガラスの犯罪」:サチヨのイミテイションの贈り物を、たかがガラスとバカにしたマリ。次の日から彼女はガラスにいじめられるようになる。
「地獄のフリッパー」:少年と少女と犬。逃げた犬を追いかけた少年は、暗い倉庫で奇妙なフリッパーゲームをすることになる。
「氷河人の襲撃」:野球の練習をする少年の前に、奇妙な親娘が現れる。彼らには復讐の血が流れていた。
「救世主は春風に乗って」:少女は白馬の救世主を夢見る。その日まで裸足をさらさないように気をつけながら。

ここで時間切れ。ほとんどの話が「両親は不仲か生別・死別」した少年・少女の狂気と死の話でワンパターンなのだが、作者が仏文出身だからか独特の恐怖感があった。次回来る時は残りの2冊も読む予定。
地下鉄に乗って気が付いたが、携帯の電池が3日で切れている。3年ほど前の機種だがプリペイドなんでほとんど使っていないはずだが? 帰ったら新しいのを買わないといけないかも。